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TOTO小倉第一工場、小倉第二工場見学

TOTOさんのご協力のもと、福岡県北九州市のTOTO小倉第一工場、小倉第二工場を訪れました。当社のお客様もTOTOブランドに対する信頼は厚く、その要因となっている「高品質な製品」がいかにして作られているのか、工場見学のレポートを通しご紹介いたします。

衛生陶器開発のパイオニアとして、業界のトップを走り続けるTOTOは、1914年に国産初の陶製腰掛水洗便器の開発に始まり、今日に至るまで、セフィオンテクト、トルネード洗浄、きれい除菌水、エアインシャワー、エコシングル水栓など、多くの特許技術を開発しています。

住宅設備専門店の当社としても、機能性・品質・デザイン性に優れたTOTO製品は、”長く使える良いもの”をご希望されるお客様に対しても自信を持ってご提案することができ、実際に、当社で施工・購入されたお客様からの満足度も高くなっています。

TOTO社是に掲げられている「良品の供給」と「お客様の満足」。
創業以来100年の歴史を支える、高い品質の製品を生み出す製造現場・製造工程を通して感じたこと、TOTOアクアテクノ・TOTOサニテクノの方々から伺ったお話をレポートいたします。

TOTO 小倉第二工場

まずは小倉第二工場を訪問いたしました。

小倉第二工場は1967年に設立され、主に、水栓金具・電気温水器・手すりなどの開発、製造が行われています。ウォシュレットや浴槽など、小倉第二工場から生産が始まった製品も多いそうです。

小倉第二工場 水栓の展示室

小倉第二工場の一角には、水栓の展示室があり、当社でも人気のエコシングル水栓の仕組み、エアインシャワーの使用水量を目で見て違いを確認できる装置や、海外市場に供給されている水栓なども見ることができました。

いよいよ工場内の見学です!
今回は水栓金具(蛇口)の製造過程を見学させていただきました。
(工場内は撮影禁止のため、ここから文章のみでお伝えいたします。)

水栓金具ができるまでの工程

これまで見学させていただいた住宅設備関連の工場は、ベルトコンベアーで流れてきた部品を組み立てるライン生産方式でしたが、TOTO工場では、部品をピッキングして組み立てる生産方式で、他工場との違いを感じました。

生産は以下の順に行われておりました。

  1. ①鋳造:砂を固めた型に溶かした金属を流し込み、蛇口の原形を作る
  2. ②機械:加工機械で、原形の蛇口のバリを削ったり、ネジ穴を開ける
  3. ③研磨:研磨用ベルトで表面を削り、外観形状の仕上げを行う
  4. ④めっき:サビ防止と、傷防止のために、金属メッキを施す
  5. ⑤組立:給水、排水用の管などの部品を取付け、製品として完成させ、検品する

それぞれの工程で感じた、ものづくりの”こだわり”をご紹介します。

匠の技術の継承(鋳造・機械・研磨)

工場内は多くの工程が機械化されており、蛇口の原形を造る鋳造工程では銅合金を溶解炉に入れる作業・溶かした合金を型に流し込む作業、蛇口の外観形状の仕上げを行う研磨工程ではロボットアームがスピーディーかつ細やかな動きで研磨作業をこなしておりました。

現在では、大量に生産される製品は、一連の研磨作業を機械によって行っていました。以前は手作業で1個1個研磨しており、当時は1日140個の研磨作業が限界だったところ、複雑で緻密な研磨の動きをロボットにプログラミングし機械化したことによって、今では1日400個の研磨が可能となっているそうです。

現在でも、高級価格帯の製品など、機械での研磨が難しい製品は、手作業で研磨が行われているそうです。研磨は水栓の形状と外観の品位が決まる重要な作業工程のため、高度な技能をもつ技能士・特級技能士が担っています。そういった技能の向上や、技術の伝承を図るため、スペシャル制度を設け、匠の技術を次の世代に継承する仕組みづくりがなされていました。

見えないところにも高品質(めっき)

洗浄水栓

研磨された状態の、めっき加工前の蛇口は五円玉のような色をしています。その状態の製品に、サビ止めのニッケルめっき、その後にキズ防止のクロムめっきをすることによって、シルバーのピカピカの状態となります。

TOTO水栓は、JIS規格で定められているめっき加工の厚みより、さらに厚く加工が施されているそうです。これによって、メッキがはげにくくなり、より長く使用できるようになっています。

また、設置した状態では見えない部分にも、サビ・キズ防止の加工が施されていました。こちらは小便器用の洗浄水栓を半分に割ったもので、外側だけでなく、水が通る内側にも錆が出ないようにコーティングが施されています。このコーティングも、お客様に良いものを、安心して、より長く使ってもらいたいという思いが込められています。

生産ラインの中で無駄を省く工夫(組立)

組立の作業は、コンベアーでの流れ作業ではなく、必要な部品をピッキングして組立てる方法で行われていました。流れ作業よりも品質が保てるとの理由で、ピッキング方式で組立が行われているそうです。
初めて作業する方でも間違わずに部材等のピッキングができるように、部材の保管位置が決まっている「定位置管理」や、すぐに完成品の抜き取り検査ができるように、組立作業のすぐ近くに検査・検品するスペースがあったりと、無駄を省く工夫、品質を維持・向上させる工夫を随所に感じました。

TOTO 小倉第一工場

次に、TOTO本社の隣にある、小倉第一工場を見学いたしました。
1917年に設立された小倉第一工場は、小便器や大便器などの衛生陶器の製造、また、工場の隣ではウォシュレット等の開発が行われています。

腰掛便器

1927年に日本で初めて商品化された腰掛便器(TOTOミュージアムで撮影)もこの小倉第一工場で製造されました。

いよいよ工場内の見学です!
今回は衛生陶器の製造過程の7工程あるうちの5工程を見学させていただきました。
(工場内は撮影禁止のため、ここから文章のみでお伝えいたします。)

衛生陶器ができるまでの工程

これまで見学させていただいた住宅設備関連の工場は、ベルトコンベアーで流れてきた部品を組み立てるライン生産方式でしたが、TOTO工場では、部品をピッキングして組み立てる生産方式で、他工場との違いを感じました。

生産は以下の順に行われておりました。

  1. ①調整:原料と水を混ぜ合わせて陶器の材料となる泥漿(でいしょう)を作る工程
  2. ②成形:泥漿を型に流し込み、形を作る工程
  3. ③乾燥・生素地点検:成形した陶器の原形を乾燥させる工程
  4. ④施釉:陶器に色や艶が出るよう、釉薬を全体に吹き付ける工程
  5. ⑤焼成:施釉した製品を焼き上げる工程
  6. ⑥検査:焼き上げた製品に欠陥がないか検査する工程
  7. ⑦組立・梱包:付属品等をセットし、梱包する工程

今回は②~⑥までの工程を見学いたしました。

衛生陶器製造の原点、小倉

衛生陶器は、原料である陶石・長石・粘土など20種類以上もの天然素材と水を混ぜ合わせ機械で粉砕し、泥状の泥漿(でいしょう)という液体で作られています。原料となる陶石や長石など一部の素材が展示してあり実際に触ることができましたが、大きさや質感がそれぞれ全く違うものでした。

それらの原料は6割が国内、4割がイギリス・中国・韓国などの海外から入手されているそうです。創業当時から陶石(とうせき)などの原料は海外より輸入しており、小倉は原材料の輸入の便が良かったことに加え、『燃料の石炭が採れる筑豊炭田に近い』『完成した商品を輸送するための拠点となる門司港に近い』という点で、事業に最適の地だったようです。

創業より100年、変わらず小倉の地で衛生陶器が作られており、創業時から受け継がれる「ものづくりの心」を感じました。

陶器は製造過程で大きく縮む

工場入口に、大きさの異なる大・中・小の3台の男性用小便器が並べられていました。ほぼ同じ見た目ですが、本来水平であるはずの部分が上に膨らんでいたり、色が違うそれらは、成形工程後の小便器(大)、乾燥工程後の小便器(中)、焼成工程後の小便器(小)を比較した展示でした。

衛生陶器は、“どろ(泥漿)”を製品の型に成形した状態から、乾燥で3%、焼成で10%、合計で13%の縮みが発生するそうです。本体が大きい衛生陶器は、重力の影響を受けやすく、部分によっても収縮率が異なるため、あらかじめ変形を加味して成形され、焼き上がった際にきれいな形になるよう計算し製造されているそうです。色も乾燥と共に変化をしていました。

陶器のため、焼く前と焼いた後で大きさが変わることは想像していましたが、想像以上に大きな縮みが発生することに驚きました。

高価格帯の衛生陶器は1台1台手作業で作られている(成形)

衛生陶器の形が作られる成形の工程では、陶器の材料となる泥漿を型に流し込んで成形を行います。流し込む型は、「石膏(せっこう)型」と「樹脂型」の2つがあり、それぞれの特徴を生かし、生産する商品によって使い分けられていました。

石膏型
型自体が泥漿の水分を吸収する石膏の自然現象を利用して成形される方法で、型を乾かす必要があるため1日に2、3回の成形が可能。小ロット製品の製造に使用。
樹脂型
型が水分を吸収しないため、加圧することで水分を抜いて成形する方法で、型を乾かす必要がないため、1日に60回の成形が可能。多くの台数を生産する大ロット製品の製造で使用。

成形した製品を型から外した後は、1台ずつ手作業で形が整えられていました。高価格帯の便器は、最適な水流を生み出したり、洗浄性能を高めるために、内部が複雑な形しているそうです。ネオレストの成形では5つほどのパーツを、泥漿を接着剤代わりにしてパーツ同士を繋いだり、水をつけたスポンジで繋ぎ目を滑らかにしたりと、複数のパーツを人の手で組み合せることによって形が作られていました。機械化が進んだ中でも複雑な部分や肝心な部分は人の手で造られていて、陶芸で作品を作っているような作業に、思わず見入ってしまいました。

繊細で細やかな感覚と受け継がれる技術(乾燥・生素地点検・施釉)

成形された製品は、均等に乾くよう、乾燥室でゆっくりと時間をかけて乾燥されます。乾燥後の段階で、型から外した大きさよりも3%縮んでいます。この段階で、かすかな傷があっただけでも製品としての耐久性に影響するため、細かなひび割れやキズ、凸凹がないか、肉眼による厳しい検査をする「生素地点検」が、一つ一つの製品に行わていました。

生素地点検に合格した製品は、陶器に色付けと艶を出す釉薬(ゆうやく)を吹きつける施釉の工程に移ります。施釉工程では、熟練の職人さんの手の動きをプログラミングしたロボットアームによる「ロボット施釉」と、人がろくろで製品を回転させながら釉薬を吹き付ける「手がけ施釉」を見学しました。

ロボット施釉は、1台にかかる施釉スピードが早く、量産生産に適しており、熟練技術者の方の動きがインプットされているだけあって、その”腕裁き”は滑らかでした。

手がけ施釉は、形状が複雑な製品や、小ロット製品でおこなわれており、作業者の方はいとも簡単に均等に釉薬を吹き付けているように見えましたが、熟練の繊細な技が必要とされているそうです。展示されてた、施釉に使用するスプレーガンを操作してみたところ、指の力加減が難しく、細やかな感覚で均等に吹き付ける技がいかに高度かわかりました。

衛生陶器の外観の美しさは、この釉薬をいかに均一に吹き付けるかという技術にかかっているそうです。ムラなく釉薬を吹き付ける技術は、長年に渡り受け継がれてきた熟練の技であり、TOTO独自開発の釉薬で陶器表面をツルツルに仕上げる汚れの付きにくいセフィオンテクトも、こういった工程で、人の手で作り上げられていることが分かりました。

また、目に見える部分だけでなく、製品内部の排水の通り道にも釉薬が吹き付けられていました。これは、内部にも汚れを付けず、少ない水でもしっかりと汚物をスムーズに流せるためのもので、手間をかけても質の高い製品を作る、ものづくりの魂を感じました。

施釉工程の最後にTOTOのロゴマークを手作業で付けていきます。便器に向かって左下奥の側面にあるロゴマークは、釉薬が乾いた後に一つ一つ手作業で、シルクスクリーンを使用し、染料を擦り付けられており、曲がって付けてしまうと、これまでの作業が台無しとなってしまう、とても緊張感のある工程でした。

信頼の高品質は人の手による全数検査(焼成・検査)

施釉後、TOTOロゴマークがつけられた製品は、全長115メートルのトンネル窯の中を24時間かけて焼き上げられています。この工程で、焼き上げ前の乾燥した状態から、さらに10%の縮みが発生します。

窯の中は一定の温度を保っているわけではなく、中心は1150℃以上にも達っする一方で、急速に温度を下げる場所があったりと、焼く工程にも様々な工夫がされていました。

焼き上げられた衛生陶器は、成形の状態から合計13%の縮みが発生します。金属やプラスチックなどとは異なり、品質のコントロールが難しいとされる陶器。そのため、焼き上げられた衛生陶器は全ての製品を対象に、全数検査を行っていました。寸法が定められた大きさになっているか、ひびや割れがないかの検査が、人の手によって行われていました。

検査項目は、外観検査、寸法検査、打音検査、から洗浄試験や排水試験などの性能チェックまで数多くの厳しい検査が行われています。見学中に聞こえた、コンコン、カンカン、陶器を木づちで叩く「打音検査」が印象的でした。これは陶器内部にひびや割れがないかを音で聞き分ける検査工程で、外観には問題がなくても、内部でひび割れがあると音が鈍く聞こえるそうです。

打音検査の体験コーナーで実際に音の聞き分けを体験しましたが、音は本当にかすかな違いで、叩く部位がずれていれば正常な音がすることもあるそうで、割れを見逃さずに検査するにも技術が必要だと感じました。

成形から完成までに、度重なる検査を全てクリアしたものだけが製品として出荷できるということからも、高い品質を保つ”ものづくりの心”を感じました。

TOTOミュージアム

最後に、2015年8月に開設されたTOTOミュージアムを見学しました。創業100年の歴史や、歴代の水まわり商品を実際に見ることができます。

TOTOミュージアム外観

TOTOは、欧米の進んだ生活文化に触れた創立者の大倉和親氏が、日本にも「快適で清潔な生活空間の提供したい」との思いから、衛生的な水洗便器の製造・普及を目指し、東洋陶器株式会社として設立されました。設立後40年間は事業を支えるため食器の製造も行っていたそうで、現在のTOTOロゴの色は、得意としていた食器の瑠璃色が使われているそうです。

TOTOミュージアムには、2万回以上の試行錯誤を繰り返して開発された国産初の「陶製腰掛水洗便器」や、1980年にトイレ設備の環境を一遍させた「ウォシュレットG」など歴史的価値を認定された商品が展示されています。

国産初の陶製腰掛水洗便器とウォシュレットG

今では当たり前の水栓トイレですが、TOTO設立の1917年当時は共同の汲み取り式トイレを複数の家庭で共用し、下水道さえ整っていなかったそうです。衛生的な水栓トイレを各家庭に広めたいという想いは、当時は革新的すぎて実現には大変な苦労があったのだろうと想像します。

おわりに

エントランス

今回の見学にあたり、TOTO様・関係会社様など、多くの方々にご協力いただき、また、こちらからの多岐に渡る質問にもひとつひとつご対応いただき、誠にありがとうございました。

工場で働く方々、製造工程を通し、TOTOさんの高品質へのこだわり、そして常にお客様を第一に考えるものづくりの姿勢を、とても印象的に感じました。

また、トイレを製造している小倉第一工場では、製造過程で不良になってしまった製品を陶器屑として再利用した路面材の製造を行うなど、製品を造るだけではなく、限りある資源を大切にする取り組みが行われ、「ものづくりの心」が長年にわたり受け継がれていることを身をもって感じました。

住宅設備工事販売専門店として、自信を持ってお客様にTOTOブランドの製品をご提案できるとともに、より良い製品の開発に寄与できるよう、サービスの向上に邁進してまいります。

当社は、住宅設備の施工・販売専門店として、各住宅設備メーカーとの勉強会や意見交換会、イベント、工場見学などの活動にも積極的に取り組んでおります。これらの活動を通じて得た気付きや発見を元に、お客様一人ひとりに、より高品質なサービスを提供できるように努めて参りますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

TOTO株式会社 (特許分析レポート・日本)(2023/09/04)

出願人・権利者「TOTO株式会社」の直近(2021-01-01〜2021-12-31)の特許出願件数は 260件 です。前年同期間(2020-01-01〜2020-12-31)の特許出願件数 313件 に比べて -53件(-16.9%) と減少傾向で推移しています。

出願件数が最も多い年は 2016年 の483件、最も少ない年は 2021年 の260件です。

過去5年間の出願件数(2017〜2022年、計1,890件)の平均値は315件、中央値は350件です。変動係数(標準偏差/平均値)は0.4であり、年ごとの出願件数のばらつきは大きいです。

過去5年間(2017〜2022年)の出願情報
指標
平均値315 
標準偏差129
変動係数0.4

 

直近3年間の出願傾向
件数前年比
2021 年260 -16.93 %
2020 年313 -19.12 %
2019 年387 -9.79 %

TOTO株式会社の過去10年間(2013-01-01〜2023-08-31)の特許検索結果[特許データベース 日本]に対する最新の特許分析情報(IPランドスケープ、パテントマップ・特許マップ)を提供しています。競合各社の特許出願動向、技術動向を比較したり、重要特許を調べることができます。

はじめに

近年、「IPランドスケープ(IPL)」という考え方が注目されてきています。

IPランドスケープは、特許情報に限定されず、非特許情報(論文、ニュースリリース、株式情報、マーケット情報)などのビジネス情報を含め統合・分析し、経営戦略・事業戦略 策定に知財情報分析を通じて知財経営を実現していく一連の活動を示します。 知財情報を活用したオープン&クローズ戦略の立案、M&A候補先の選定、事業提携先の探索、知財戦略 策定なども含まれる総合的な考え方で、近年、注目されつつあります。

IPランドスケープには通常、特許調査および特許分析が含まれます。 特許調査・特許分析では、主に技術ごとの企業の市場ポジションおよび技術動向・開発動向の把握、具体的には、自社および他社がどのような知財を保有しており、何が強み・弱みであり、どのように知財活用の取り組みを行おうとしているのか、各企業の事業戦略・知財戦略を理解することが重要といえます。

本調査レポートの内容を確認し、より詳細な特許調査・特許分析に興味・関心を持たれることがあるかもしれません。 弊社は、リーズナブルな価格設定と初心者でも扱いやすい簡単なユーザインタフェースを備えた統合特許検索・特許分析サービス「パテント・インテグレーション」を提供しており、 初心者でもウェブブラウザから短時間で企業・技術ごとの特許情報を調べたり、分析を行うことができます。 詳細な、特許調査、特許分析、IPランドスケープを行う際にはご利用を是非、御検討ください。

特許文書の読解をサポートする読解支援AIアシスタント「サマリア(Summaria)」を新たに発表しました。 「サマリア」は、最新の人工知能技術を用いて、弁理士、知財担当者、研究開発者、エンジニアの方々の難解な特許文書の読解作業を手助けするサービスです。 例えば、先行技術調査、拒絶理由対応、クリアランス・係争対応など幅広い業務で活用することができます。 サービスは無料でご利用いただくことができます。 無料トライアルは「こちら」から。

パテント・ランドスケープ (日本)

パテント・ランドスケープは、技術キーワードごとの特許出願の分布(出願注力領域)を視覚的に可視化したものです。ヒートマップ等高線で示される山や島は、特許出願のクラスタ(塊)を示しており、ヒートマップの赤い領域は、キーワードに関連する多数の特許出願がなされていることを示します。

パテント・ランドスケープにより、TOTO株式会社においてどのような特許出願が行われ、技術的なポジションが確立されようとしているか直感的に理解できます。 出願年のチェックボックスにチェックしフィルタすることにより、過去の出願傾向(どういった技術領域に注力してきたのか)の変遷を確認できます。

出願人・権利者のチェックボックスにチェックしフィルタすることにより、各出願人ごとにどのような技術領域で出願が行われ、提携・アライアンスが行われているのか、視覚的に把握できます。 特許分析、IPランドスケープのヒントとしてご利用ください。

また、このように特許データを視覚的に可視化することにより、経営戦略や事業戦略の策定に際して、自社および競合企業がどのような技術的ポジションに位置しているか、経営陣、事業責任者に対し説得力をもって示すことができます。

被異議申立 特許

直近の 被異議申立特許 一覧

直近3年間(2020-09-01〜2023-08-31)に、第三者から 異議申立 された特許は 12件 ありました。平均異議申立数は 1.0回 です。 最も最近 異議申立 された特許は 特許7151509号「光触媒塗装体」(異議申立日 2023-04-12)、次は 特許7133764号「静電チャック」(異議申立日 2023-02-27)です。

直近の異議申立 (2020-09-01〜2023-08-31)
特許番号発明の名称異議申立日
1特許7151509光触媒塗装体2023-04-12
2特許7133764静電チャック2023-02-27
3特許7133766静電チャック2023-02-27
4特許7140297静電チャック2023-02-27
5特許7121356抗菌・抗ウイルスコーティング組成物2023-02-17

被情報提供 特許

直近の 被情報提供特許 一覧

直近3年間(2020-09-01〜2023-08-31)に、第三者から 情報提供 された特許は 53件 ありました。平均情報提供数は 1.5回 です。 最も最近 情報提供 された特許は 特開2021-156106号「水洗大便器」(情報提供日 2023-08-21)、次は 特開2021-147779号「排水器具」(情報提供日 2023-08-16)です。

直近の情報提供 (2020-09-01〜2023-08-31)
特許番号発明の名称情報提供日
1特開2021-156106水洗大便器2023-08-21
2特開2021-147779排水器具2023-08-16
3特開2023-040268浴槽装置2023-08-09
4特開2021-134641水洗大便器2023-07-05
5特開2023-054276水洗大便器2023-06-12

被情報提供数 上位特許

直近10年間(2013-09-01〜2023-08-31)に出願された特許のうち、第三者により 情報提供 が1回以上なされた特許は 121件 ありました。平均情報提供数は 1.4回 です。 情報提供数が多い特許は 特許7080593号「塗料組成物」(5回)、次に多い特許は 特許7219532号「水洗大便器」(4回)です。

10年間(2013-09-01〜2023-08-31) 情報提供数上位特許
特許番号発明の名称#
1特許7080593塗料組成物
2特許7219532水洗大便器
3特開2015-061986湯水混合栓
4特許7136144洗浄水供給装置の第2ユニットおよび水洗大便器
5特開2021-055437水洗大便器

被閲覧請求 特許

直近の 被閲覧請求特許 一覧

直近3年間(2020-09-01〜2023-08-31)に、第三者から 閲覧請求 された特許は 82件 ありました。平均閲覧請求数は 2.0回 です。 最も最近 閲覧請求 された特許は 特開2021-156106号「水洗大便器」(閲覧請求日 2023-08-28)、次は 特開2021-147779号「排水器具」(閲覧請求日 2023-08-22)です。

直近の閲覧請求 (2020-09-01〜2023-08-31)
特許番号発明の名称閲覧請求日
1特開2021-156106水洗大便器2023-08-28
2特開2021-147779排水器具2023-08-22
3特開2022-161993水洗大便器2023-08-07
4特開2021-134641水洗大便器2023-07-12
5特許7107338排便記録システム、排便記録方法および排便記録プログラム2023-07-04

被閲覧請求数 上位特許

直近10年間(2013-09-01〜2023-08-31)に出願された特許のうち、第三者により 閲覧請求 が1回以上なされた特許は 155件 ありました。平均閲覧請求数は 1.8回 です。 閲覧請求数が多い特許は 特許7080593号「塗料組成物」(10回)、次に多い特許は 特許7136144号「洗浄水供給装置の第2ユニットおよび水洗大便器」(7回)です。

10年間(2013-09-01〜2023-08-31) 閲覧請求数上位特許
特許番号発明の名称#
1特許7080593塗料組成物10 
2特許7136144洗浄水供給装置の第2ユニットおよび水洗大便器
3特許6909448静電チャック
4特開2015-061986湯水混合栓
5特許6909447静電チャック

 

被引用 特許

被引用数 上位特許

直近10年間(2013-09-01〜2023-08-31)に出願された特許のうち、他の特許の審査過程において1回以上 引用 された特許は 905件 ありました。平均被引用数は 2.3回 です。 被引用数が多い特許は 特許5633766号「静電チャック」(30回)、次に多い特許は 特許6573065号「水洗便器」(22回)です。

10年間(2013-09-01〜2023-08-31) 被引用数上位特許
特許番号発明の名称#
1特許5633766静電チャック30 
2特許6573065水洗便器22 
3特許6504516貯湯式電気温水器21 
4特許6331008水洗大便器20 
5特許5811513静電チャック18 

日本が圧倒的に強いトイレ洗浄装置の特許動向(2012/11/07)

「ウォシュレット」は商標登録されていた

温水でおしりを洗浄してくれるトイレは、日本が世界に普及させようとしている優れた温水洗浄技術を開発した成果である。特許庁が今年の「特 許出願技術動向調査報告」をこのほど発表したが、調査技術の中に「トイレの洗浄装置」というユニークな技術分野があった。そこでこの技術開発について追跡 して見た。

このテーマに注目したのは、日ごろから温水おしり洗浄トイレの便利さに感謝しているからである。日本では家庭からオフィス、デパート、空港などのト イレまで普及している温水おしり洗浄トイレは、例を見ない素晴らしい技術製品であると感心しているのだが、まだ世界への普及の途上にあるようだ。

筆者がよく行く中国の4つ星、5つ星ホテルでは、まだ一度もお目にかかっていない。しかし、いずれ世界中に普及することになるだろう。

ところで、一般にこの温水洗浄トイレを「ウォシュレット」と呼んでいるが、この名称はTOTOが販売する温水洗浄便座の商品名であり商標登録されて いる。TOTOのライバル企業であるINAXの同種の製品は「シャワートイレ」と呼んでいる。しかしここでは最初に普及させたTOTOに敬意を表して、こ の温水洗浄トイレをウォシュレットと呼ぶことにする。

壁にかかっているウォシュレットの操作盤と便座が一体化しているものが多い。

欧米発明のトイレが技術開発では日本がトップ

さて特許庁の技術動向調査だが、今回の調査対象に温水が噴出する局部洗浄装置などに関する衛生洗浄装置の特許調査は入っていない。多分、この技術では日本が圧倒的に強いので除外したものではないか。

対象となった技術は、トイレ内流路の設計技術、節水技術、防汚技術、水供給技術などである。

いまや和式トイレはほとんど見なくなり洋式トイレ一辺倒になったが、このトイレは欧米が先行したものである。ところが技術開発では、いまや日本が圧倒的に強くなっていることを今回の動向調査で分かった。

ウォシュレットの研究開発の過程で、トイレ全体の技術革新をしたために、いつの間にかトイレ技術で世界トップという座を獲得したものなのだろう。

1980年から2008年までの特許動向調査によると、出願人の国籍別の件数の推移では、日本が4779件で断然トップである。欧州各国のトータルでも3614件である。米国は1865件。日本は2000年に380件を記録したが、それ以降は減少傾向になっている。
これらトイレの洗浄技術に関する特許出願では、日米欧韓中とも節水を目的とするものが最も多かった。どの国でも節水が重要であることが分かる。

国籍別出願人の件数の推移
(1980-2008年)

件数
日本国籍4779
米国籍1865
欧州国籍3614
中国国籍846
韓国国籍570
その他613

出願動向で日本と外国ではかなり異なった点がある。日本では出願人の90パーセントが企業からであるが、米国と欧州は60パーセントにとどまり、30パーセントは個人からの出願である。

さらに面白いのは、中国と韓国は60~85パーセントが個人からの出願で残りは企業からだった。中国、韓国では、トイレ製造企業の研究開発は貧弱であり、個人が研究開発に積極的になっているようだ。

特許の登録件数の推移ではトップが欧州の2087件、次いで日本の1539件、米国の1355件となっている。日本は1988年以降に大幅に件数を 増やしているが、欧州はトイレ技術が先行していたために登録件数が多くなっている。2007年以降は出願件数に比べて登録件数が少なくなっているが、これ は出願案件が審査前か審査中であるためと思われる。

論文でも日本が圧倒的に優位

次にトイレの洗浄装置に関する論文発表数を見ると、ここでも日本が圧倒的に強いことが分かる。研究開発で優位に立っている証拠であり、いずれこの基礎研究が実用化でさらに優位に立つことにつながってくるだろう。

論文の発表数
(1980-2008年)

件数
日本国籍499
米国国籍46
欧州国籍88
中国国籍5
韓国国籍2
その他18

日本の研究開発は、トイレの構造から洗浄の効率化、洗浄方式、洗浄水の節約、起動と感知など多岐にわたる技術開発で圧倒的に優位に立っている。これはウォシュレットの開発と実用化に取り組んだ成果が、他のトイレ技術と一体化する形で進展したからだ。

技術開発で優位に立っている日本だが課題もある。国内では需要がほぼ満たされてきたので、今後は海外での展開にかかっている。特に人口の多い中国と インドなど後発国での普及である中国ではいずれ模倣ウォシュレットが出てくるだろう。いやもう出ているかも知れない。これを許さない特許戦略が必要だろ う。

ビジネスを成功させるには、TOTOもINAXもそれぞれの国に合わせた特性を見極め、ユーザーに受け入れられる製品開発が重要になってくるだろう。それに合わせて特許戦略も重要だ。

また欧米での普及に合わせるためには国際標準化戦略も重要になってくる。

ウォシュレットは米国で発明されたものをTOTOが1960年代に輸入し、その後改良しながら家庭に普及させていったものだ。TOTOでは社員がモニターとなって肛門などの局部洗浄の開発に取り組んだそうで、ついに今日のウォシュレット文化を作ってしまった。

この背景には日本人の清潔好きという気質文化があるかもしれないが、日本企業のあくなき創意工夫が実を結んだということだろう。

この開発努力で是非、世界の標準化となる温水トイレ洗浄を開発して世界を席巻してほしい。トイレ産業で元気になる日本も悪くない。

【企業研究】TOTOの会社概要・競合他社・選考情報まとめ

TOTOとは?

今回ご紹介するのは、トイレや洗面台などの水回りに欠かせない衛生陶器を手がける国内トップ企業であるTOTO株式会社。

この記事を読んでいる方の中には、TOTOへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか?」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

(1)会社概要 (2)「企業」を知る (3)「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。

会社概要(平成28年8月22日現在)

商号TOTO株式会社
(TOTO LTD.)
発足1917年(大正6年)5月15日
代表者代表取締役 社長執行役員 喜多村 円
従業員数連結:28,148名/単独7,283名(2016年3月末現在)
本社福岡県北九州市小倉北区中島2-1-1
売上高5,678億8,900万円(連結/平成28年度3月期)
一人当たり売上高およそ2,017万円(連結/平成28年度3月期)
営業利益461億3,700万円(連結/平成28年度3月期)
初任給高専本科卒:月給18万3500円、学部・高専専科卒:月給21万5000円、修士了:月給23万6000円(平成27年4月実績・東京勤務の場合)
平均年収684万円(平成26年実績)

「TOTO」が求める人材とは?志望動機でライバルとの差を付けよう!

ここでは、TOTO株式会社の経営理念や同じ衛生機器・住宅設備機器メーカーに属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある衛生機器・住宅設備機器メーカーの中で、なぜTOTO株式会社なのか?」という質問への対策を考えましょう。

TOTO株式会社について深く知るために、まずはTOTO株式会社の経営理念を確認しましょう。そこからTOTO株式会社が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

TOTOグループの共有理念は以下の通り。
『私たちTOTOグループは、社会の発展に貢献し、世界の人々から信頼される企業を目指します。
そのために
・水まわりを中心とした、豊かで快適な生活文化を創造します。
・さまざまな提案を通じ、お客様の期待以上の満足を追求します。
・たゆまぬ研究開発により、質の高い商品とサービスを提供します。
・限りある資源とエネルギーを大切にし、地球環境を守ります。
・一人ひとりの個性を尊重し、いきいきとした職場を実現します。』(TOTO株式会社HPより引用)

ここから分かるポイントは、「人間味」「コンサルティング」「やりがい」の3点。
お客様に信頼されるような人間味のある人材、お客様のご要望以上の成果を出せるコンサルティング力の高い人材、仕事に対してやりがいを持ちイキイキと働ける人材を、TOTO株式会社は求めているのです。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。
・自分の人間性をどのように活かせたか
・自分でどのように考え、どのように行動したか
・やりがいを持ったことがどのような(良い)結果へ導いたか

次に、衛生機器・住宅設備機器メーカーの中でTOTO株式会社と競合会社とを比較してみましょう。

LIXILは、TOTOとどのように違うのでしょうか?

TOTO株式会社の競合会社といえば、株式会社LIXILが思い浮かぶはず。
LIXILはさまざまな建材を手がける他、全国にリフォームショップを展開するなど幅広い住宅関連サービスを手がける住宅設備機器の国内最大手企業です。サッシ、キッチン、バスルームなどの分野は国内シェア1位、TOTOが強みを持つ衛生陶器分野では国内2位という圧倒的な立ち位置にいます。また、海外では水回り製品や外壁材に強みを持ち、グローバル市場でも強い存在感を示しています。
一方のTOTOはトイレなどの衛生陶器をはじめ、バス、キッチンなどの水回りを中心とした商品を国内外で展開し、節水・節湯・節電技術などまでを含めたトータル提案ができることに強みを持っています。その他、強みのある分野の技術を活かしてセラミックや環境建材などの新事業にも取り組んでおり、その地位をさらに高めようとしています。

そんな2社の財務状況はどのように違うのか見てみましょう。
2016年3月期の売上高は、LIXIL(連結)が1兆8,451億1,700万円(前年比10.3%増)、であるのに対し、TOTOは5,678億8,900万円(前年比4.3%増)と大きく下回っています。LIXILの売上伸長率が高い理由として、「海外での販売が好調にであることやマンションリフォーム用のシステムバスルーム「SPAGE(スパージュ)」の販売が好調だったことが挙げられます。一方のTOTOは売上高こそLIXILとは差異があるものの前年比で業績は向上しており、リモデル・新築の伸びや海外でのウォシュレットの販売台数の伸びがその背景としてあげられます。

一方で営業利益にも目を向けてみましょう。LIXILが562億5,900万円のところ、TOTOは461億円となっており、売上高よりも明らかに差が小さいのが特徴です。
売上高は「企業の事業規模」、営業利益は「本業で稼いだ利益」を意味します。つまり、売上高に対して営業利益が多い企業は、コスト管理が成功していると言えます。
このような視点から言えば、TOTOは「コスト管理の良い経営をしている」と言えます。

また、両社は異なる海外戦略を行なっています。
LIXILは、近年アメリカの大手トイレメーカーを買収するなど、M&Aによる事業拡大路線を走り地域や商品によってブランド名をわけるなどの対応をしてきましたが、海外子会社の不正会計問題なども噴出し一筋縄ではいかない現状を抱えています。
これに対し、TOTOの海外展開は”自前主義”を貫いています。この背景には、住宅設備機器は海外ではブランドが重視される傾向があるようです。TOTOのブランド性を活かして、同業界の海外展開では一歩リードしています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
住宅設備機器は住宅着工戸数と大きく関係しています。
直近は消費増税特需の反動減でこの住宅着工戸数が減少していましたが、2016年度以降は緩やかな回復が見込まれています。ただし、中長期的に見ると人口減少に伴い新築需要が低下することは必至です。
そこで各社が力を入れているのがリフォームと海外売り上げの拡大で、特に中国、アジアへの進出とマーケット拡大は注目すべきポイントの1つと言えそうです。

【就活ガイド】TOTOホールディングス株式会社の企業研究〜企業分析で選考突破〜

就活をする上で絶対に欠かせないのが企業研究です。この記事ではTOTO株式会社の基本情報や、先輩たちが実際に行った企業研究方法をご紹介します。TOTOの選考を受ける前にどのような会社なのか、その特徴をしっかり理解していきましょう。

TOTOの会社概要と社風

TOTOの基本情報

会社名TOTO株式会社
業界住宅設備機器
本社所在地福岡県北九州市小倉北区中島2-1-1
事業所2ヶ所(東京汐留事業所、東京乃木坂事業所)
創立1917年5月15日
売上高3,971億円
従業員数8,158人
資本金356億円
平均年齢43.5歳
初任給2020年4月 初任給実績(東京勤務の場合)
高専本科卒    月給19万2600円
学部・高専専科卒 月給22万3000円
修士了      月給24万6000円
福利厚生社宅制度、退職金制度、持株会、保養所など
過去の採用人数不明
企業理念私たちTOTOグループは、社会の発展に貢献し、世界の人々から信頼される企業を目指します。
そのために
水まわりを中心とした、豊かで快適な生活文化を創造します。
さまざまな提案を通じ、お客様の期待以上の満足を追求します。
たゆまぬ研究開発により、質の高い商品とサービスを提供します。
限りある資源とエネルギーを大切にし、地球環境を守ります。
一人ひとりの個性を尊重し、いきいきとした職場を実現します。
代表者代表取締役 会長 兼 取締役会議長喜多村 円
代表取締役 社長執行役員清田 徳明
代表取締役 副社長執行役員白川 敬
事業内容住宅設備機器、新領域事業商品

主力事業とシェア

TOTOの商品別実績をみていくと、2020年に売上高と営業利益が最も高かったのはウォシュレットです。その次に、衛生陶器の売上高と営業利益が高くなっています。2020年は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、ウォシュレット以外は減収減益となっていましたが、はタッチレス商品の需要など、衛生性に対する意識の高まりによって営業利益が大幅に回復しています。

TOTOの社風

TOTOは、若手を職場ぐるみで育てる企業風土があります。指導役の先輩以外も新入社員に関心をもっており、みんなで気にかける雰囲気があります。新入社員を大切にする社風だといえるでしょう。
また、「優しくて真面目」「TOTOというブランドに愛着と誇りを持っている」のがTOTOの社員の特徴です。創業者が社是に定めている「愛業至誠」は「奉仕の精神でお客様の生活文化の向上に貢献し、一致協力して社会の発展に貢献する」という決意を表す言葉ですが、この価値観がTOTO社員の原点といえるでしょう。

――TOTOは、どんな社風だと思いますか?
宮林三
TOTOは、職場ぐるみで若手に関与して育てる風土があると思っています。それは、毎日感じます。入社1年目はエルダー制度があるけれど、指導役以外の先輩方も色々指導してくれました。

池田さん
みんなが人に関心を持っているのは、TOTOのよさの一つだよね。特に、新入社員には、必要以上に先輩たちがからんでくる(笑)。

宮林さん
確かに、入社1年間は部署を越えてからまれました(笑)。

池田さん
自分も可愛がられてきたから、後輩にもしてあげたいと思うんだよ。一番さびしいのは、関心を持ってもらえないことでしょう?TOTOは、よってたかってOJTしたがる。

福納さん
それは感じますね。後輩の行動を見守って、みんなで気にかける。後輩が課題にぶつかりそうになると、最初はていねいに声をかけて、でも、時にはあえて落とし穴にはまるまで黙っていたり。アドバイスをするのは、その後、みたいな。

池田さん
壁にぶつかったり、一から手さぐりで勉強するからこそ、自分の力になるからね。例えば、福納さんが宮林さんに十のうち十を教えるのは、きっと簡単なこと。けれど、それでは宮林さんは成長しない。福納さんが一つか二つをアドバイス、宮林さんがそれを十にしていくからこそ成長するんだと思うよ。

福納さん
それって、その人のことをちゃんと見ていないとできませんよね。私も後輩にそうしていきたいし、気づきを与えたいと心がけています。

宮林さん
TOTOらしさということだと、社員はみんな、お客様へはもちろん製品や共に働く仲間にも常に誠実で真摯であると感じます。何か物事を判断するときに、「それはTOTOらしいか、誠実な考え方・行動であるか」というのを軸にしているというか。

福納さん
私は、優しいし真面目というのが、TOTOらしさだと思います。若手をみんなで育てるのも優しいからだと思うし。それは、内定式のときに感じるんです。「何で、この人たちみんな似ているんだろう」って。見かけもタイプも違うし、世代やカラーの違いもあるけれど、なぜか居心地がいい。

池田さん
根本には、TOTOというブランドに愛着と誇りを持っているというのがあるんじゃないかな。TOTOブランドのもとに集まっているから、みんなで助け合う。TOTOブランドにウソをつきたくないからこそ、真摯に仕事に取り組む。
また、一人ひとりが、ブランドを築き上げている自負があると思う。私なんか、飲み屋に行ってトイレがTOTOじゃないと、お店の人に文句を言いたくなるもの(笑)。まあ、それだけ、TOTOの価値をみなさんに伝えたいと思っているということ。創業者の言った「愛業至誠」は、TOTO社員の原点、みんなが思っていることだと思う。

福利厚生・社内制度

TOTOは福利厚生が充実しています。社員が安心して働き、能力を十分に発揮できる就業環境を整えるために、カフェテリアプランや育児休業制度などを設けています。育児や介護に安心して取り組むことができるでしょう。社宅制度や退職金制度など、あると嬉しい基本の福利厚生制度が揃っているといえます。

カフェテリアプラン 社員に一定のポイントが与えられ、様々な福利厚生制度メニューの中から個人のニーズに応じて自由にメニューを選択できる
出産・育児・介護に関する制度 育児休業制度(子供が1才に達した以降、最初に到来する4月末まで。1才6ヶ月に達していなければ達するまでを限度とする。) 介護休業制度(対象となる親族1人につき、通算365日まで) 短時間勤務制度 所定外労働・深夜労働の免除 積立休暇制度(年次有給休暇の時効消滅分を別途30日分積み立てることができる制度で、2親等以内の親族の看護・介護を行なうために欠勤する場合での使用が可能。また勤続10年以上の者が自己啓発のため欠勤する場合や、会社が認めるボランティア活動のために欠勤する場合も使用が可能)
保険 雇用・労災・健康・厚生年金保険完備
その他 社宅制度、退職金制度、持株会、保養所など
休日休暇 完全週休2日制(土・日・祝)、年間休日123日、有給休暇(17~20日)、 自己啓発休暇、リフレッシュ休暇、ボランティア休暇、介護休暇、育児休業など

募集職種・募集要項

2022年卒募集要項は下記の通りです。

募集職種【総合職】
(1)営業・企画職
(2)企画職
(3)技術職
(4)デザイン職
職務内容【総合職】
(1)営業・企画職
国内営業・経理・法務・物流・購買・事業企画など
(2)企画職
経理・法務・物流・購買・事業企画など
※(1)と(2)の違いは、(2)に初期配属として「国内営業」が含まれていない点のみです。
(3)技術職
研究、商品開発、生産技術、セールスエンジニア、品質保証、知的財産、工務、物流、購買など
(4)デザイン職
応募資格2019~2022年3月末までに4年制大学・高等専門学校・大学院(修士・博士課程)を卒業もしくは卒業見込みの方で、正社員として就労経験のないこと
給与2020年4月 初任給実績(東京勤務の場合)
高専本科卒    月給19万2600円
学部・高専専科卒 月給22万3000円
修士了      月給24万6000円
諸手当時間外手当(残業)、深夜・休日手当、通勤手当、カフェテリアプラン、職場レクリエーション補助など
勤務地全国各地(本社、工場、各支社・営業所)
※(2)の主な勤務地:福岡県北九州市(事業企画の場合は、各工場の所在地)
勤務時間本社・工場 8:30~17:10
支社・営業所 8:50~17:25
※職場によりフレックスタイム制有り コアタイム10:00~15:00
標準労働時間(7時間50分)
保険健康保険、雇用保険、労災保険、厚生年金保険

TOTOの強み・競合他社・業界分析

住宅設備機器メーカーの競合他社として、LIXIL、タカラスタンダード、パナソニックと比較してみましょう。単体の当期純利益で見てみると、パナソニックが1位、TOTOは2位となっています。
パナソニックは、レストルーム、キッチン、浴室などの他にも、内装・収納、エアコン、スイッチ・電気設備など、幅広い領域で商品を販売しています。水回り以外の分野で商品を展開している点が強みであり、1位の理由といえます。
TOTOの強みは、節水、耐久性、使いやすさなどを実現する圧倒的な技術力です。顧客の要望や課題を解決するために、TOTOの持つ流体制御や人間工学などの独自の技術を商品に活かせる点が強みです。また、国際的なデザイン賞であるレッドドット・デザイン賞やiFプロダクトデザイン賞等を受賞するなど、品質とデザイン性で世界的に評価されていることも特徴です。
タカラスタンダードの強みは、ホーロー素材へのこだわりです。キッチンや浴室、洗面台などで、汚れに強く接着剤などが不要な安心素材であるホーロー素材にこだわった商品開発を行っています。
LIXILは、2011年に国内の建材・設備機器メーカー5社(トステム、INAX 、新日軽、サンウエーブ工業、東洋エクステリア)が統合して誕生した企業です。ビルディングテクノロジー事業として、非木材建物の建築も行っています。ビルや店舗など住宅以外の設備にも強みをもっていることが特徴です。

IR読み解き!深堀り研究〜事業規模・資本構成・ビジネスモデル〜

経営方針

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、社是「愛業至誠:良品と均質 奉仕と信用 協力と発展」TOTOグループ企業理念「私たちTOTOグループは、社会の発展に貢献し、世界の人々から信頼される企業を目指します。」に基づき、広く社会や地球環境にとって有益な存在であり続けることを目指して企業活動を推進しています。

(2)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、2050年のカーボンニュートラルで持続可能な社会の実現に貢献し、すべての人に快適で健康な暮らしを提供することを目指します。

そのために、「社会・地球環境への貢献」「きれいで快適・健康な暮らしの実現」を目指し、2021年度から始まる10カ年の「新共通価値創造戦略 TOTOWILL2030」を策定しました。

TOTOは、社会や地球環境にとって有益な存在であり続けることを目指しています。「社会・地球環境への貢献」「きれいで快適・健康な暮らしの実現」を目指して、TOTOWILL2030を策定しました。
住設事業においては、新築住宅着工戸数が減少しており、リモデルに注力しています。お客様のリモデルへの不安を取り除き、デジタルを活用した情報発信を進めていくとしています。また、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえて、衛生空間と新しい生活様式に対応した商品の提案と開発を強化していきます。

売上・財務状況

TOTOの業績をみてみましょう。TOTOの2021年の売上高は3,971億円で、2020年と比べてやや下がっています。経常利益、営業利益もそれぞれ下がっており、減収減益となっています。主力事業である日本住設事業の売上高が減少していることと、新型コロナウイルス感染症の影響が原因と考えられます。 新築事業と比べてリモデル事業の方が好調であるため、今後は手を触れずに操作できる自動水栓やオートソープなどの非接触商品を中心に住宅や学校、病院などで事業を展開し、清潔なトイレ文化を実現することで日本国内のみならず海外でも事業を拡大していくことが重要といえるでしょう。

2020年12月2019年12月前年同期比
売上高3,971億円4,036億円-2%
経常利益279億円289億円-3%
営業収益232億円238億円-3%

対処すべき課題

<グローバル住設事業について>
日本住設事業 日本では、新築住宅着工戸数が減少し、ストック型社会へ移行が進む中、日本住設事業においては、リモデル(住宅・パブリック)に注力しています。住宅リモデルでは「あんしんリモデル戦略」の推進により、お客様のリモデルの不安を取り除くことに加え、デジタルを活用しリモデルへの期待感が高まる情報を発信しますパブリックでは当社が創り出した清潔なトイレ文化を世界に発信します。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を踏まえ、衛生的な空間と新しい生活様式に対応した商品の提案・開発を強化します。 これらの戦略推進により、強固な事業体質を確立・維持します。

中国・アジア住設事業
中国大陸では、国民の所得増加にともない、温水洗浄便座が普及し始め、また、市場環境や消費者の購買行動の変化などを捉えながら、「高級ブランドTOTO」としての強みを活用し、事業活動を推進しています。 アジア諸国・地域についても、所得水準の上昇や下水道普及にともない、TOTOブランドの認知度が高まっています。アジア事業においては、各国・地域の販売基盤を更に強化すると共に、将来の需要増加を見据えた「世界の供給基地」として工場建設を進めています

米州・欧州住設事業 米州・欧州においては、温水洗浄便座の普及が加速しており、衛生性を重視した「タッチレス商品」にも大きな注目が集まっています。 「ウォシュレット」を中心に、デザインと機能を融合させたTOTOらしい商品の販売・サービスネットワークを更に拡充、きれいで快適な水回りを世界に広めています。

<新領域事業について>
セラミック事業 DX(デジタルトランスフォーメーション)による社会変革は、新型コロナウイルス感染症拡大によって世界中で加速しています。クラウドサービスやAIといったデジタル技術が今後発展していくうえでの課題は、膨大なデータをどのように処理するかであり、半導体の大容量記憶・高速処理・低消費電力といった技術進化が欠かせません。加速度的に進化する半導体市場において、当社は高いセラミック技術と次世代のもの創りで、DXによる社会変革を支えます

TOTOは、有価証券報告書にて各セグメントの課題を挙げています。 日本では、新築住宅着工数が減少しているためリモデルに注力しています。そのため、リモデルに対するお客様の不安を取り除き、デジタルを活用してリモデルへの期待感が高まる情報を発信していくことが必要としています。 また、中国大陸や米州・欧州において温水洗浄便座の普及が加速しているため、各国の販売基盤を強化し需要増加を見据えた工場建設を勧めていくことが課題です。

先輩たちが行った企業研究とそのポイント

企業研究では、TOTOの事業内容や社風をきちんと理解することが大切です。TOTOに内定入社した以下の先輩は、「TOTOがトイレを作り始めるところから現在までの歴史をしっかりと理解していれば、どのような会社なのかはしっかりと理解出来ると思います。」と投稿しています。TOTOの半日のインターンシップでは、TOTOの歴史について説明を受けたり、一般人は入ることができないショールームで新しい技術を説明してもらえたりするため、できる限り参加しておくとよいでしょう。

実際に選考通過した先輩の声
「TOTOらしさ」とは何なのかしっかりと理解することが重要です。TOTOがトイレを作り始めるところから現在までの歴史をしっかりと理解していれば、どのような会社なのかはしっかりと理解出来ると思います
半日のインターンシップではTOTOの歴史についての説明を受け、一般人は入ることの出来ないショールームにて新しい技術を目の前で説明していただけます。また、未来の水回り空間をどのようにしたいかを話し合うワークも行います。半日のインターンシップで学んだことを自らの熱意や想いと合わせた上で5Daysのインターンシップに参加すると良いです(5Daysのインターンシップに参加しているかどうかがとても大切です)。そして、実際の社員の方々の人柄を理解し、自分自身と価値観や想いが同じなのかどうかを見極められれば、企業研究としては十分だと思います。(自ら積極的に質問すれば何でも答えてくれる社風なので、インターンシップでも素直になんでも質問することが評価にも繋がるのではないかと思います。)
私自身は競合他社などの企業研究などは一切していませんが、強い熱意とTOTO製品で作り出したい将来のビジョンをもって選考に挑みました。

実際に選考通過した先輩の声
自分が行きたい会社になぜ行きたいのかを、「会社軸」「自分軸」に分けて考えました。「会社軸」では会社に入ろうとおもった会社の強みや企業理念、歴史をホームページや社員さんとの関わりで見つけ出しました。また、ニュースなどでも、自分が行きたい業界や会社について調べるようにし、会社だけでなく、業界全体を理解するように心がけました。自分が一番その会社について知っていると自信が持てるようになるまで、隅から隅までホームページを見ました。私の会社の場合、会社からのOBOG訪問がなかったので、学校の周りで働いている人がいないか、面接受けた人がいないかを必死で探しました。大学の内定者名簿や学生団体から探すとやりやすいかもしれません。また「自分軸」では、なぜその会社が自分に合ってるかを説得するための経験や自分のパーソナリティを洗い出しました小学校から大学まで、自分が何を思いながら何を達成してきたかを書き出し、自分を知りました。自分のスキルや能力も大切ですが、大学時代を通して自分が学んだことと自分の価値観がその会社にマッチングしているかがとても重要です。自分にこんな思いがあるから、御社で働かせていただきたい、そこに私のこういう能力があるから御社に貢献できる、という感じで自分の思いを第一に、スキルを説得の材料として会社に訴えました。そのためには、しっかりと企業分析したり、その会社の方と関わり「ここで働きたい」と思えることが納得いく就職活動に繋がると感じました。

 

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